定番アイテムが消えたワケ
ここにもない。
あそこにもない。
何でも売ってるあのセレクトショップ。
ここにもない。
あった。
でもこれは丸首だ。
これではない。
いや、これでない事はない。
むしろオシャレだ。
さらに上を行っている。
ただあの「スタンダード」な「なんてことのない」「あって当然の」
「Vネック」のカーディガンがどこにも見当たらない。
はじまりは今朝。
ボーイ(=夫)がいつもながらにぼんやりとしたカラーコーディネイトをしているものだから
「そろそろカーディガンを買ってはどうだね。」
と提案したのだ。
そのコーデというのも白いワイシャツに淡いベージュのパンツ。
それにアイボリーのカーディガン。
そしてそこにだいたいそんな感じの色のスニーカーを履いて度々出社するものだから、
ついに黙認できない時期に突入したのだ。
―そして今、ただただカーディガンを探し歩き途方に暮れる。
定番アイテム『Vネックのカーディガン』がない。
どうして・・・
わたしの知らぬ間に、いちいち服屋で
「こちらにはカーディガン置いていますでしょうか」と
問わなくてはならない世の中になってしまったようだ。
ありました。
今度は間違いなくあの〝Vカーデ”だ。
ホッと胸を撫で下ろす。
ところが40%オフだという。
いや大好物だよ、40%オフ。
セールの場面では、「30%以下はオフに非ず」という持論を展開してきた。
「去年のだ。」という。
他のはないのかと尋ねると店員は「今年は入ってきていませんね。」
と言った。
無理は言っていない。
需要のない突飛な色や、
ハイブランドでしか出せない様な絶妙なカラーリング。
そんなものを望んではいない。
それこそ黒かチャコールグレーでいいのだ。
カーディガン探しは今日、2日目に突入する。
モードで探す!2016メンズコレクションカーデファッション
フィリップリム 3.1PHILLIP LIM
出典先:VOGUE
これこれ。
こういうの探してるんですけどねー
ないんですよねー
sacai
出典先:VOGUE
出典先:VOGUE
あるところには2枚も3枚もある。
ダブルカーデ技、飛び出す。
カーデだけに注目するには惜しい、素晴らしいコレクション!
SAINT LAURENT
出典先:VOGUE
出典先:VOGUE
出典先:VOGUE
モードのカーデと言えばやっぱりこれでしょ!
サンローランのギリギリファッション。
カーディガンが与える影響は大きい。
昨今アタリのニットアイテム。
ゆるゆると知らぬ間に市場を広め、昨年は「とにかくニットだ!ニットを集めろ!」と
血眼になって揃えたのを覚えている。
そして、「モードコア」突入。
シンプルで長く愛せる上質なニット。
とりわけタートルの強い存在感。
薄手のタートルからざっくりとしたもの。
フィット感のあるもの。
ゆるっとしたもの。
ハイゲージ、ローゲージ。
トップスだけではなく今やボトムスまでをニットを使うように。
ステラマッカートニーのインパクトは大きかった。
パンツにも、スカートにも。
モダンな流れはまだ続いている。
CELINE、THE LOW・・・
ハイブランドのニット使いは実にリッチだ。
そして、一方では〝シンプル脱却”と言わんばかりに
各ブランド様々な『itニット』制作中!
そのせいか?
ノリに乗ってるニット。
需要のあるニット。
ならカーディガン作ってる場合じゃないですねってか?
ダメでしょう、基本を忘れては!
人間は得てして、失くして初めてその重要さに気付く。