キモ可愛いという言葉がありますが、これは
「気持ち悪いけれど、なんかそれが可愛く感じる」ということ。
今回ご紹介するのは、『ダサカッコイイ』です。
そう、ダサイけど、なんかカッコイイということ。
2016年(来年)の春夏、パリコレでいくつものブランドが注目している
モード界の最新キーワードなのだ!
【ダサカッコポイント1】
70年代のロックテイストを基調にヴィンテージ古着を合わせる。
例えば、派手なネオンカラー、レトロな花柄をMIX。
わざとボロボロな加工を施す。
緻密な狙いによる「ダサさ」が新鮮グランジスタイルを作り出している。
SAINT LAURENT (サンローラン)/エディ・スマリン 2016SS
出典先:http://www.vogue.co.jp/collection/brand/saintlaurent/16ss-mens
また、思い切り短いトップスに、ボトムはルーズなオーバー気味の物をチョイス。
こちらも、70年代のレトロアイテムを合わせアンバランスな印象に仕上げている。
穴を開けたり、汚しているような加工をするのも計算された演出によるもの。
トレンドのジェンダーレスファッションから一歩進んで、
新しい物と古着の融合的なファッション…
名付けるとすれば、「タイム・レスファッション」が流行るのかもしれない。
RAF SIMONS (ラフ・シモンズ) 2016SS
出典先:http://www.fashion-press.net/collections/4651
【ダサカッコポイント2】
今季のトレンドの一つだったスポーツMIXスタイル。
来季春夏は更に進化した「ダサスポーティースタイル」に。
スポーツウェアに多用されている動きやすいジャージ素材を用いたり、
ランニングパンツや中高の時に着ていたジャージを連想させる鮮やかな
カラーを起用している。
その田舎臭いダサさが、新鮮に映るから面白い。
Gosha Rubchinskiy (ゴーシャ ラブチンスキー) 2016SS
出典先:www.scoopnest.com
また、スポーティーにフレンチシックを加えるトレンドの
エフォートレス寄りのスタイルにも要注目!
定番のブラック、ネイビーにちょっと悪目立ちするくらいのド派手カラーを
合わせる。
リアルジャージをテーラードジャケットに合わせるなど、
一歩先行く「ダサカッコイイ」スポーティーMIXスタイルの完成。
AMI Alexandre Mattiussi(アミアレクサンドルマテュッシ) 2016SS
出典先:http://www.fashion-press.net/collections/4695
【ダサカッコポイント3】
日本が得意な分野、クールジャパンの中核と言えば、オタク文化。
このオタク文化も2016年春夏のダサカッコイイに欠かせない要素なんだとか。
いい年した大人も童心に帰る日本の漫画やアニメ、スーパーヒーローを
洋服はもとより、アクセサリーやベルトなどの小物にも取り入れる。
漢字をそのまんま取り入れるマニアックなものも登場!
ハマる人はハマる。わかる人にはわかる。最先端のファッションだ。
LOEWE(ロエベ)/ジョナサン・アンダーソン 2016SS
出典先:http://www.fashion-press.net/collections/4705
出典先:http://the-influ.tokyo/komonoways-2/
こういった傾向は日本では「ダサい」と言われがちだが、
海外での反応はちょっと違うようだ。とても新鮮に映るらしい。
あらゆる文化、テイストを飲み込み消化していくスタイルが、
ここ数年流行のノームコア(究極の普通)に新風を吹かせることだろう。
「ダサカッコイイ」のチャレンジから今までにない、新たなファッションの
方向性が生まれるに違いない。