「春なんだからもっと明るいコレクションが見たいわ!」
そう思いながらも美しさに引き込まれます。
GIVENCHY BY RICCARDO TISCI2014ssパリプレタポルテコレクション。
乗り上げた数台の車からは白煙。薄けむりの物々しいランウェイは無機質なコンクリート。
でもテーマは『アフリカ』、そして『日本』。
ルックは地層を思わせる土色の生地はアフリカのアースパワーを感じるし、着物や帯を思わせる日本的な端正な美しいものもある。
ドキリとさせられるビジューのマスクは民族的で神秘性を高めている。
ストリートでエッジィなプリントが印象的だった少し前のシーズンから、反転するように雰囲気が変わった。
ジオメトリックなデジタルは去り、大地の強い生命力を感じる。
今や新作を発表する度注目され、モードを牽引するGIVENCHYだが暗黒の時代があった。
05/06AW、リカルドティッシがクリエイティブディレクターになるまでトップブランドであるはずだったGIVENCHYは倒産の危機を迎え、
社員の士気は下がりきっていたという。
彼の努力が周りの意識を変え、今のGIVENCHY BY RICCARDO TISCIがある。
そして、この才能。
ドレスの概念が変わるほど美しさに息を飲んだ2010AWオートクチュール。
繊細でゴージャスなドレスは次にのシーズンも引き続き、そして+α確実に戦闘モードがINした11ss。
甲冑かぶってましたもんね!斬新。
それからみんなこぞってGIVENCHYのTシャツを着ていたのはつい最近、と。
才能は止まりませんね。
次のシーズンも楽しみ。
戦闘服系がいいな。