「カール・ラガーフェルドがファンで、パリのコレットで購入している」
オフのカールがコレットでお買い物。想像付かないな・・・
というのは置いておいて。
それは、sacaiの服。
パリコレクションに参加し、6シーズン目の2014春夏コレクション。
手応えのあるショウで、ファッション関係者の支持を獲得した。
11AWに展示会からショウ形式へ移行して間もない事だ。
デザイナーの阿部千登勢はコムデギャルソンのニットパタンナーを経て、
妊娠出産後の1998-99AW、5型のみでニットウェアブランドSACAIを立ち上げる。
2006年3月にsacai gem、2006年9月にリラックスウエアが好調なsacai luck、2009ssにメンズコレクション、2010ssモンクレールの新ライン『MONCLER S』のデザイナーに就任。
着実に階段を上っている。
決して華やかではないが、デザインするものは『自分にとってのリアリティ』と
デザイナーが言う様にsacaiらしい等身大さが心地良い。
序盤に見られるのは、ナイロンやメッシュなどスポーティな印象。
首から提げられたアクセは何とホイッスル!ニクイね!快活な印象を助長する。
しかしシルエットは優雅、透け感のある素材使いやラッフルの襟が覗いていたりして、ラグジュアリーが見え隠れ。
そんな絶妙なバランスの中、二度美味しいのがバックスタイル!
背に丸いボリュームを持たせ、風をはらんだ様なブルゾン。
おしりの下をゴムで絞り、マーメイドを楽しむスカート。
構築的なのにリラックス。
ブランドコンセプトである“日常の上に成り立つデザイン”と、デザイナーがショウをする上で気付かされた安心感とは反対の“驚きやほんの少しの裏切り”が必要だ、
という事。
この二つが同時に実現する時、こんなにもワクワクするような特別な日常着が誕生する。