時代と共に生きた『SCHIAPAARELLI』復活。―スキャパレリ2014-15AWオートクチュールコレクション

  • LINEで送る

00110h00140h00150h00250h

夢の世界の住人か。
舞台衣装を思わせるメルヘンで不思議なショウだと思っていたら、ただのブランドではなかった。
ブランド名を『スキャパレリ』。
ココ・シャネルと同時期に活躍したエルザ・スキャパレリ。
その人は1930年代を代表する伝説のデザイナーだった。
代表作として靴を帽子にデザインした「Shoe Hat」、そして「ショッキングピンク」を生み出した女、ともある。
奇抜の天才と言われる反面、30年代に大流行する体にフィットするドレスを最初に打ち出したのが彼女だ。
20年代のくびれのないIライン“ギャルソンヌスタイル”時代はそうして去った。
そして60年代、今度は彼女がその芸術性から“機能主義モード”時代の大きな波にのみ込まれてしまった。
1954年のショウを最後にファッション界から姿を消した彼女の意思を引き継ぎ、時を経て2006年、Tod’sグループ傘下にて蘇った。
14年春夏オートクチュールよりクリエイティブディレクターに“ロシャス”からマルコ・ザニーニを指名した。

最初にふと感じた、「夢の世界の住人か」。
それは「シュルレアリスト」と呼ばれた彼女に敬意を評し復活を果たしたブランドに対して、適切な感想だった。
※シュール・・・現実離れ。まるで夢の中を覗いているような独特の現実感。

  • LINEで送る

SNSでもご購読できます。

コメントを残す